(13/100)
森の中で生態系を観察してると
ハッと気づかされて、視座が上がることがある。
結果的にストレス要因がどうでも良くなる。
(ストレスコーピング(ストレスの対処法)の一種なんだということがのちにわかって妙に納得した)
………
都市生活の中で自然と遠く暮らし、当たり前にコンクリートと人工物に囲まれて生きていて、(最後に土や砂を裸足で踏んだのはいつ?)
お金を交換して消費をして、自分で生み出す価値なんてないように思える。
人間関係、会社やキャリア、社会的な地位や他人からの評価、資産、将来の漠然とした不安なんかをすごく大きな問題に捉えがちで、
気を抜くとそれで頭がいっぱいになり、
目の前の世界を埋め尽くしてしまって暗い感情に呑み込まれてしまいそうになるのだけど。
(離婚騒動中の私だ)
森に入って静かに木々を見てると、
比べたり妬んだりマウンティングなんて無縁の世界。
自分の生きる道は自分で決めて、
与えられた環境の中でベストを尽くして、
時には別の植物や動物と共存しつつ、
その樹らしく生命を育んでいる姿が
最高にかっこよくて神々しい。
それで何百年、屋久島だと数千年も生きてるような樹の前に立つと、自然と畏敬の念が生まれてくる。
色んなことを乗り越えまくってきた大先輩の樹から見たら、
自分のたかが数年くらいの悩みはなんて瑣末なんだと思えて心が楽になってくる。
これが都市部の人にほど、森林浴を勧めたい理由。
自分が疲れている時ほど
「森に行きたい!いかなきゃ!」と思う理由。
………
数年前、この見方をすごく端的に表現している絵本に出会って、
すごく共感したし感動した。
木の おおきさとかは どうでもよくて
じぶんの木を 気にいってるかどうかが
いちばん だいじらしい
「ぼくのニセモノをつくるには」ヨシタケシンスケ著
ほんとこれ。
じぶんらしい木を自分の中で少しずつ育てていって
他人と比べずに、自尊心が満たされて、自分でじぶんの木を大切にできて
毎日元気に生きていられればそれでいいじゃない。
すごくすごーく素敵な考え方と表現だなと思って大好きな絵本。
まだ自他の境目も曖昧な8ヶ月の甥っ子姪っ子が
もう少し大きくなったら買って読み聞かせてあげようと思っている一冊。